ヨットって? その3 こ、こ、これは・・・



来るなら来い! または、 こ、こ、これは・・・×××

強風…一般的には風速10m/s以上でしょうか

人によっても、ヨットの大きさによっても強風の定義は変わるようです

まだ操作もおぼつかない段階であったり、軽量小型でバランスの取りにくいヨットであれば

少し吹いてきただけでも強風と感じられるかもしれません

でも、人のバランスセンサーは性能抜群

夏の南風のように徐々に強くなってくるのであれば、慣れる時間があります

多少怖い思いはしますが、帰れない!ところまでは行かないでしょう

いやぁ、少し怖かったけど、おもしろかったぁ

これ、マックス10m/sくらいです

でも、13m/sを越えて15m/sくらいになるとディンギーはバタバタ沈していきます

この風域でも熟達した方なら、スムーズに危なげなく帆走していきます

舵、セール、体の動き、3点同時のジャストコントロール

かなり大忙しですが帆走不可能な風域ではありません

これ以上、18~20m/s付近になると、セールから風を抜いて止まっていること(シバーと言います)ができなくなり、走っていないと安定を保てません

ディンギーの限界はこの付近です

走っていてもリギン(マストを立てている装備)類やセール、そして艇体強度の限界を越えるかもしれません

ヨットって、乗ってる人と艇体強度の限界内で楽しまなくてはなりません

ただ、人の限界は徐々に、ときには急に上がります

例外はありませんので、華麗なる変身をどうぞお楽しみに

太い電線が横に揺れだしたら、船か人を壊す風だよ

鎌倉のベテランの腕利き漁師さんに言われました

こういう風(13m/sオーバー)が急に吹いてくるのも滅多にではありませんが、めずらしくもありません

20年以上ヨットを続けていても出会わない方もいれば、たった3年で3回も出くわした方など様々です

ここ鎌倉からは富士山が見えます

穏やかに晴れた午後、南の風に乗って針路は真西

ポートタック(左側から風を受けて走ること)アビームリーチ(横風で走ること)

SSW(南南西)6~8m/s、快適この上ない走りです

針路江ノ島まっしぐら

あれ?江ノ島の後ろにいつのまにか富士山くっきり

空を見上げるとレンズ雲(薄べったい楕円形の雲)

これ、ドン吹きの前兆です

見えてなかった富士山が見えてきた

この「見えてなかった」がポイントです

秋や冬の見晴らしいいときは一日中見えているときもあります

それではその日は風が強いかというとそうでもありません

急に見えてきた、というのは風が急に強まってきたということなんです

相模湾では富士山は風の強さの指標です

風が急に強くなってくるときは水平線がでこぼこなんだ

黒い雲が近づいて風が止まったらドカンと(突風が)来るよ

(風が)西に回ったら気をつけろよ

南風が暴れた次の日は返しの北風が来るぞ

ベテラン漁師さんからのアドバイスです

役立てていただければ幸いです

台風はこわくありません

近づいてくる状況が詳しくわかるからです

問題は徐々に来るのではなく、いきなり来るヤツです

寒冷前線と上空寒気にお気をつけください

ベテラン漁師さんのアドバイス 最後にもうひとつ

風は嘘をつくけど波は嘘をつかないよ

渋いでしょ

 

 

 

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